ポメラニアンアウトプッツ

ポメラを使っていろいろ書くブログ。だいたい愚痴

入るのも出るのも無料のライブハウスを空想した話

Facebookに投稿したら見事にボロボロに言われたポストを敢えて晒す。多少編集入れてる。どうせ誰も見てないだろうという予想の下、めちゃくちゃに書いてあるので万が一燃えたらすぐに消そう。

実現したいことは以下。

  • ライブノルマ0円で出演できるライブハウス
  • チケット代無料で入場できるライブハウス

ただし、想定は都内でなく地方都市規模。東京はもう無理なのでスルーしてほしいです。

現状ある問題「ライブハウス、ノルマきついぜ」

多くの場合、ライブハウスでライブをするにはノルマが発生する。とくに駆け出しのバンドっていうのはお客さんをそんなに呼べないので、ライブハウス側が売り上げ確保するために結構よいお値段を要求する。で、それはもう仕方ないと思っているバンドマンが多い。

ノルマが発生すると、貧乏なミュージシャンはライブに出演できない。本当は毎日でも演奏したいはずなのに、それができなくなる。なもんで、チケットノルマがなくなればいいんじゃないかと考えた。

チケットノルマがないので、ミュージシャンは客を呼ばなくてもマイナスがでない(本当はマイナスなんだけど、その話はあとで)。お金がなくならないわけだから、ライブに出演することに対するリスクがなくなる。ライブを宣伝の場や経験の場と考えているタイミングなのであれば、とにかくいっぱいライブをしようと考えるはずだ。

これで、現状ある「ライブハウス、ノルマきついぜ」問題が解消する。合わせて、ライブハウスはバンドマンに対して強く迫れるようになる。ここも実はものすごい重要なポイントなので、次で説明する。

お前らみたいな下手くそ出してやらねーぜ by ライブハウス

知ってる人も少なくないとは思うが、ライブハウスの客とは「チケットを購入して足を運んでくれるお客さん」のことではない。直接的な支払いをしてくれるバンドである。お金の流れの構造を見てもそれは明らかだ。

<お金の流れ> お客さん→バンド→ライブハウス

つまり、ライブハウスはバンドから箱の使用料を支払ってもらって売り上げを立てている。もちろん、ドリンク代とかはお客さんから直接もらっているので、その点では客なわけだけれども、1日の大部分はチケット代となるわけで、上記の構造は間違っていないはず。

では、ライブハウスがバンドからノルマ徴収をやめたとしたらどうなるか? 構図は以下のように変わる

<お金の流れ> お客さん→ライブハウス→バンド

上記のように、ライブハウスはお客さんから直接代金をもらう。そして、その売り上げに応じてバンドに配分を行う。こうなると、バンドにとってライブハウスは発注者になるわけだから、そのリクエストに答えるパフォーマンスをしなくてはいけなくなる。つまり、「下手くそだからまだうちの箱には出せないな」というのが通じるようになる。

ちなみに、昔はこういう構造が当たり前だったのかな? とも思っている。ライブハウスがイベントをブッキングし、それに魅力を感じた客が集まるという構図。非常に正しいよね。規模は違うけど、RSRとかまさにそう。別に大好きなアーティストがいるからとかではなく、ちょっと見たいアーティストがいっぱい集まっていて、お得に見られるという点に価値がある。

お客さんがライブハウスに来ないのはお金がかかるから

前項のとおり、そもそもバンドにとってライブハウスはクライアントであるべきだ。しかし、現在のようにノルマ制が導入されているのはなぜだろう? これはもう、まず間違いなくライブハウスに客が来なくなったからだ。

だって、バンドがライブをやってお客さんがたくさん来れば、ライブハウスは普通に儲かる。チケット2000円で平日30人、金土日祝60人の集客があれば万々歳なのでは? とか思ってしまう。加えてドリンク代もあるしね。しかし、当然ながら毎日30人以上の客を集めるのは困難。だって、そこまでの集客力がバンドにないんだもん。

では、なぜライブハウスにはお客さんが来なくなったのだろう?

  • そもそもライブに魅力がない? 一理あるけどこれはあくまで一要因だと思う。だって、今や地下アイドルのライブにはたくさんの人が集まることも少なくないし、人気バンドはしっかり毎回客を呼んでいる。音楽興行自体は、まだまだそこまで見捨てたものではないというのが所感だ。

  • ライブハウス自体に魅力がない? これは間違いなく要因のひとつだと思う。第一に、ほとんどのライブハウスはだいたい汚いし、スタッフさんの愛想も正直いいとは言えない。加えて、飲み物は美味しくないし立ち飲みになるから長居もしたくない。環境的にもサービス的にも、正直満足できるものがないというのが現状だと思う。とは言え、キレイでサービスの良いライブハウスなら人が勝手に来るわけではない。

その他にも、お客さんがライブハウスに行かない理由というのはたくさんあると思うが、すべてを改善できても人は来ない気がする。なぜなら、ライブビジネスというのはエンタメ事業に分類されるからだ。アニメやゲーム、スポーツ観戦、映画などにインディーズのライブが勝てるのか? 答えはNO。無理に決まっている。つまり、エンタメ領域のみで戦っているうちは衰退の一途を辿るのが既定路線なわけだ。

ではどうするか? 当然、別の手法で客を集めるしかないというのが自分の考えである。そこでもっとも鍵になるのが、「開けたライブハウス」ーーつまり、チケットの無料化だ。

チケットが無料になればライブハウスが儲かる?

単純に、チケットが無料のライブハウスという時点で入場のハードルはめちゃくちゃ下がる。宣伝次第ではあるが、気軽にライブハウスへ足を運ぶ人が増えるのではないだろうか? もちろん、そこからリピーターを増やさなくてはいけないので、内装だったり飲食メニューってのはかなりこだわらなくてはならない。はっきり言って、音響よりも力を入れなくてはならないと思う。つまりは、ライブハウスの体を取った飲食店というわけだ。

ライブバーとかはこれに近いビジネスだ。ただし、チャージ料が高いし出演するミュージシャンへギャラを払わなくてはならない。そのため、ライブバー側の取り分が減る。しかも出演ミュージシャンが変わらないので、月に1〜2回行けば飽きてしまう。ついでに、酒と一元様お断りの雰囲気が強すぎる。やり方次第なんだけど、とりあえずこれではうまくいかないような気がする。

話を戻す。ライブハウスにおけるチケットレスが実現すると、バンド目当て以外のお客さんが増える。ここ、太字にしたい。出演バンドを見に来たお客さんではなく、ライブハウスでの時間・体験を目的としたお客さんが増えるのだ。これはつまり、最高のプロモーションの場になり得るということ。「とりあえず入ったライブハウスでいいバンド見つけた!」って、そうとう価値あるんじゃないかな?

当然、プロのバンドも使いたくなるだろう。音源リリースのタイミングなどで、「音楽好きな人が集まるライブハウス」に行き、アコースティックライブなどを行う。ようは、タワレコHMVでのインストアと同じだ。で、名のあるアーティストがそういうライブをしたらどうなるか? 人がもっと集まる。そこでインディーズミュージシャンがライブをしたらどうなる? もう、正の連鎖が止まらないわけだ。

チケット無料化によるインディーズミュージシャンの収益は?

ほとんどの人は上記の話を聞いた時、ライブハウス側の売り上げを気にするだろう。大丈夫、それは後で何とでもなると踏んでいる。それより気になるのが、ミュージシャンへのバックだ。これまでノルマを払ってライブをしていたミュージシャンからすれば、ノルマによるマイナスがなくなるだけでも大きなメリットだと考えるだろう。ただし注意しなくてはならないのは、人気になってたくさんのお客さんを呼べたとしても、ギャラはもらえないという点である。はっきり言って、お金がもらえないのであればライブなんてする意味まるでない。それこそ自己満足だ。

ではどのようにお金を集めるかというと、これはもう物販が大正義である。CDやグッズ、チェキなどなんでもいい。売れるものを売るのだ。これまでライブチケットに2000円払っていた人は、そこにお金を落としてくれる。これは間違いない。ついでに言うと、アーティスト本人によるグッズの手売りは非常に売れやすい。その理由は、物販には物の価値だけでなく、アーティストとの交流も含まれているからだ。加えて、その時の体験を残しておきたいという心理も働く。ついでに言うと、ライブ会場限定盤は必須。いつでもどこでも買えるものに価値はない。そこでしか買えないからこそ、人はお金を出す。なんなら、もうすでにCDの流通やiTunesでの配信で儲けられないことはわかりきっているので、そんなものは一切なしにしてYouTubeに代表曲のフルバージョンを上げる(ミュージックビデオであることが必須)。で、他の曲も聴きたいのなら会場でCDを買ってね、というのがこれかーーというか今すでにスタンダードだ。

加えて、ライブハウスはミュージシャンのCDの委託販売を絶対に受け入れよう。販売手数料をどれだけ取るかは計算してみないとわからないけど、人をライブハウスに呼べる要素になるなら間違いなくやるべき。というか、ライブハウスがレーベルを作って、3曲入りのCDをレコーディングまで面倒みてあげて(無料でRECしてやんな)、それを独占販売できる座組みを作ろう。そしたらもうこれは最強の武器になるはず。

というわけで、話をまとめると、まずはYouTubeで人を集めて(ただこれは、アップしただけではだめ。後でアイデアを語る)、次にライブを見せて、物販を買ってもらう。加えて、ライブハウスでまた別のCDを委託販売してもらう。この仕組みが整えば、当面のスタジオ代くらいは何とかなるんじゃないかなー?

たとえば月に2回ライブをするとしよう。1回のライブで、1500円のCDが4枚、500円の缶バッジが6セット売れたとすると9000円。これを2回だから18000円/月。加えて、委託販売のCD(売り上げ300円)が1ヶ月で4枚売れれば19200円の収入になる。バンドが一回に使うスタジオ代が5000円〜7000円だとして、月に2〜3回くらいは入れる計算になる。これでとりあえずは、自分 腹をあまり痛めずに活動が維持できるはず。

ライブハウスの収益化アイデア

さて、出演するミュージシャンにとってのリスクはだいぶクリアできてきたと思うけど、今度はライブハウス側の収益についても考えなくてはならない。結論から言うと、人さえ集まれば正直どうにでもなるというのが本質だと思う。ちゃんと試算してないから穴だらけのような気がするけど、だいたい札幌のライブハウスって月270万くらい売り上げてればなんとかなるのかなー? って思ってる。甘いかな?甘いかも。場所代が50万円で、人件費が190万円。その他経費で30万って感じなのかと思うんだけど、違うか?

で、この売り上げを作るために何をするのかってことなんだけど、平均1日9 万円の売り上げが欲しいのよね。30日営業でお客さんが平均で毎日50人来るとしたら、客単価は1800円になるわけだ。なかなかハードル高い。ドリンク4杯も飲む客なんてそうそういないよね。

なので、ミュージシャンには絶対に箱で打ち上げもやってもらわないと……。あれあれ、こうなると思ってたライブハウスから遠ざかっていく。打ち上げ事態は構わないんだけど、やっぱりミュージシャンから搾取する方向性に進んでしまう。これはなんとか避けたいよなー。

ということで、たとえばこんなアイデアはどうでしょう? ライブハウス側が、独自の物販を開発するというの。

権利関係がちょっと面倒になるんでスタッフの負担は増えるんだけど、たとえばその日のライブを録音したデータを即日販売できる仕組みを整える。そこまで音質にはこだわなくていいので、出演バンド単位でトラックを分けて、ダウンロード販売するという仕組み。これ、結構喜ばれると思うんだよね。もちろん、アーティストと取り分を決めて、1500円で販売なら店側は1000円、アーティスト500円みたいな。すると、20人が買ってくれたらその日の売り上げ2万円でしょ? 残り7万円を他のサービス(ドリンクやらフードやら)でまかなえばいいのかなと。

まあ、上記は実現できるかどうか曖昧なのでなんとも言えないところではあるんだけど、可能性としてはいいよね。ちなみに「毎日平均50人なんて来ないよ」という意見がもっともたるところだと思うんだけど、それはほんとは可能だと思ってる。この後書きますわ。

あとはそうね、ライブハウスでもちゃんとギターとかベースとかキーボードとかのレンタルはじめたらいいんじゃない? おれの場合、正直ギター持ち歩きたくないんだよね。ライブハウスに1000円払えば借りられるってんなら、ぜったいそうしたい。チューナーとかもなんなら借りたい。あと弦も売って欲しいし。エレキとかだったら、BOSSのオーバードライブとかディストーションとかの定番エフェクターも貸しちゃえば? ノルマ払わなくていい分、お金には多少余裕あるから、結構借りると思うよ? 東京だったら平気でアンプ使うときお金取るんだし、いいんじゃない。ちなみに、この仕組みはミュージシャンからの搾取です。でも、便利さを提供しているんだから別にいいと思う。

人が集まればライブハウスは十分儲かる

というわけで、あとはどうやって人を集めるのかということ。これはもう間違いなく、コミュニティに形成にかかっている。 人が集まる場所の提供をすれば、毎日平均50人なんてのは全然余裕だと思うんだよね。

まず、ライブを目当てに来る人が30人いたとする。すると、毎日5〜6バンドがライブをしていればOK(ただし、出演バンドの質も重要になるので、これも後述)。次に、飲食目当ての客を10人確保する。これを実現するには、ザ・ライブハウス!っていう雰囲気をなくさなくちゃいけない。きちんとお酒が飲めるバーですよってアピールをして、入場のハードルを下げる必要がある。ただこの辺は、入場料無料化でクリアできるのかなと。

そして一番のポイントが、前述のとおりコミュニティの形成だ。インディーズバンド好きが、ライブ目的以外でも立ち寄れて、そこに行けばいろいろな情報がもらえる。そんな場所になっている必要がある。プラスの要素として、ミュージシャン自信が日常的に訪れるようなお店だとなお良い。「とりあえずあのライブハウスに行けば、誰かしら仲間がいる」「ミュージシャンが集まってるバーがある」っていう環境づくりはめちゃくちゃ大事だと思う。

この環境を作り出すには、ライブハウスがお客さんにとってもミュージシャンにとってもメリットを提示しなくてはならない。じゃあそれってなんだというと、ひとつのアイデアとしてWebサイトの開設があるんじゃないかなと思う。

たとえばだけど、ライブハウスのホームページにアカウント制を導入して、そこでライブの感想が書かれているようなものを作る。ようは、ライブイベントの口コミサイトっていうのかな? お客さんが直接書き込めるようにしてもいいし、ライブ終了後にアンケートを書いてもらって、それをスタッフがアップするのでもいい。さすがにそれは面倒かな? いや、それくらいするべきだ。☆もつけてもらってね、どのバンドが人気なのかを見える化してしまう。ちなみに、この口コミはライブ会場に直接足を運んだ人しかできないようにする。

すると、「どうやらこのバンドが最近すごいらしい」みたいなのがすごくわかりやすくなる。ライブハウスのブッキングの趣味趣向じゃなくて、ユーザー目線の評価が降るわけだ。おお怖い。当然ファンは、そのバンドを応援するためにライブへと足を運ぶようになるよね? ほらほら、集客かなり期待できるんじゃない? 今まで一回のライブに2000円払って、さらにドリンク代500円徴収されていたお客さんは、同じコストで2〜3回ライブが観れるようになるんだし、悪い話じゃないでしょ? しかも、自分の応援がきちんと届く。ライブ参戦のモチベーションが全然違うじゃない。別にいらないCD何十枚も買わなくていいしね。

あとはそのうち事情通みたいなユーザーさんも登場したりしてね。あらあら恐ろしい。「○○さんがあのバンド切ったらしぞ」みたいになったら、コミュニティの盛り上がりはより一層だ。なので、ライブハウスはスターになるバンドと、有名になるお客さんの2要素を作り出し、そしてそれをコントロールすると良い。言うは易しですけどね。そうなりゃ最高だっぜ。

あと、ホームページには広告も貼ろうね。PVがあれば結構な売り上げになるはずだから、そうなるとスタッフの給料も上げられてハッピー。

イベントの質を高めることだけは忘れない

お客さんが集まるライブハウスが作るためには、前項のような仕組みづくりが大切。加えて、絶対に忘れては行けないのがイベントの質だ。

ライブノルマがなくなると、まず間違いなく客の少ないバンドからの擦り寄りが増える。「自分ら暇なんで、いくらでもライブ出ますよー」なんて感じで。普通のライブハウスのブッキング担当にしてみれば、こんなに使い勝手のいいバンドはいない。もちろん、それぞれにプライドを持ってブッキングをしているとは思うけど、売り上げのために仕方なくバンドを誘っていることも本音ではあるのではないだろうか? いや、絶対にあるね! 間違いなく!

でも、そういうのは絶対にイベントの質を落とすのでやっちゃダメだろうなと考える。お客さんとしては、行ったライブでいいパフォーマンスするバンドがたくさん出ているほうが幸せなはず。最初のほうで書いたとおり、ライブハウスの商売相手をお客さんとするのであれば、微妙なバンドが出演しているライブハウスになってはいけない。話まとまんねー。ようは、一定基準以上のクオリティがあるバンドしかライブさせちゃいけない、そういう仕組みを作りたいわけだ。

なので、ここは先人に習ってオーディションを開催するのがいいと思う。出演権利をかけたライブを、平日の昼間に行うのだ。で、この時のポイントっていうのは、ブッカーが全部を判断しないってこと。できるだけお客さんの判断に任せるのがいいと思う。

「それじゃあ、友達が多いバンドが有利になるじゃないか!」っていう批判は承知のうえ。つうか、そこになんの問題があるのだろうとも言える。友人がたくさんいるっていうのは、その人物にそれだけの魅力があるというのとイコール。つまり、それだけ魅力的な音楽ができる伸び代があるってこと。おれだってこんなこと言いたくないけど、やっぱりある程度人気になるミュージシャンは人柄がよかったり、はちゃめちゃな魅力を持ってたりするよ。それって、ブッカーが評価できるところじゃないじゃない? 往々にして、音楽好きな人は耳が肥えているわけだから、ついつい自分の趣味趣向で善し悪しを判断したがる。でもそれじゃあ、人は呼べない。

もちろん、友達がいっぱいいるけど、あまりに演奏が下手だったり、あまりにクセが強かったりといった点はブッカーがストップをかけて、アドバイスを送るべき。「もうちょっとだけ上手になったら、夜のライブに呼ぶね」みたいな。親身に相談に乗ってあげられるようなブッカーだと、そのバンドを育てるのにも貢献するだろうし、結果的に地元のシーンのVIPになるんじゃないかな?

バンドを応援する仕組みづくり

さて、そろそろ書くの飽きてきた。だいたいのことは書いたので分かると思うけど、とにかくもうお客さんがバンドを応援するってのが根本にあるわけで、その整備にライブハウスは注力すべきと、そういうことだと思う。お客さんとバンドのマッチングの場になるよう仕掛けていけば、自然に集客はできるんじゃないかなと。バンドも人気を得やすくなるんじゃないかと。とにかくお客さんが日常的にライブハウスへ足を運ぶ習慣を作ってもらって、バンド活動を自分事化できればいいわけだ。アサヤン形式だ。

だから究極、リハとかも解放すればいいんじゃないのかなー? ほら、一生懸命努力している姿とかって胸を打つでしょ? ついでに、舞台の裏側を見られるのって楽しいじゃない? そういうの、もっと見せていけば、より応援してもらえる環境って整うんじゃないかな?

でも、ここで出てくるのがミュージシャン神格化問題。とにかくだね、「昔のミュージシャンは手の届かない存在だったから憧れた」「お客さんに媚びへつらうようなアーティストになりたくない」っていう声を結構聞くわけ。自分自身もその節はあったなー。あるあるです。でもこれ、もう崩壊しているんだよね。

原因はSNSかな、やっぱり。ツイッターとかインスタとかって、今必須じゃない? プロモーションに。でも、そのせいで人となりが見えちゃってね、神じゃなくなっちゃうわけですよ。もちろん、上手に使いこなしている人なら別なんだけど。

なので、とくに駆け出しのミュージシャンはそういう神化は諦めなさいと。とにかく愛想振りまいて、応援してもらえるように努力しましょうと。じゃなきゃ、ここまでネットにクオリティ高い音楽が溢れている世の中において、音楽の良さだけでファンになってもらうのは無理だよ。そもそもライブハウスの音響って、音がでかいだけで質はよくないからね。イヤホンで聞いた方が曲の良さ伝わるわけだ。だからもう、音楽の良さだけで勝負はできないんだよ。

というわけで、ノルマなし・入場無料のライブハウスというのは、基本的にお客さんとコミュニケーションが取れるバンドでなくちゃ参加できない。無愛想でライブ終わったらすぐ帰るようなミュージシャンは、よほど音楽が良くて多くのファンを獲得していない限りNGになる。きびしー、こえー、おれそんなライブハウス出たくねー。

なので、人付き合いが苦手なミュージシャンはネットで活躍しようね。ライブなんてしなくていいんだよ。ネットのほうがよっぽどたくさんの人に聞いてもらえるからね。ただ、収益化はかなり難しいので注意しようね。

もう完璧に飽きた

飽きすぎて吐きそう。まだまだアイデアはあるんだけど、もう疲れちゃった。とにかくですね、ライブハウスがチケット制をなくし、ノルマ制をなくすっていう方針をとって、お客さんとバンドが集まれば一人勝ちになると思うんだよな、こと札幌のみに関して言えば。人が集まってればマネタイズの方法っていくらでもあると思うんだよ。

まとめると、まずは誰もが立ち寄れるライブハウス、というよりも飲食店を作る。その上で、その界隈だけで盛り上がるコミュニティを形成する。いったん人が集まれば、あとはそれをどんどこドライブできるように仕掛けをしていく。で、最終的には人気アーティストを輩出してきた箱っていうブランド力つけて、「あそこに出られれば人気者になれる!」「あのライブハウス行っておけば地元インディーズシーンのだいたいはわかる」みたいなるといいですね。

あー、一万文字目標だったけど無理だわ。終わり。

Apple Watch3買ったらSoftBankでiPhone契約しろと言われた話

きちんとした結果が出そうなので経緯を書きます。

ちなみに諸悪の根源は、法人が代理店契約をしていることだったらしい。

中小企業でソフトバンクを使っている人は注意すべきだなーと思ったので下のほうでまとめます。

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ここからは怒りにまかせて殴り書きしている内容なので、まとまってないし読まなくてもいいかも。

とりあえず残してはおきます。

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怒りにまかせた殴り書き

くっそ腹が立っているので殴り書く。

 

まず、AppleWatch3が出てすげーって思ったので買いたかったのだが、在庫が見つからなくておあずけくらっていた。

でもできることはあるだろうと思って、SoftBankショップに行って「Apple Watch モバイル通信サービス※」への加入方法を質問した。

ちなみに※ってのはApple Watch本体のみでデータ通信ができるようになるサービスのこと。

で、ショップの店員は「ショップでできますし、iPhoneからでもできますよー」って言ってた。

「自分の法人携帯なんですけど」って聞いたら「大丈夫ですよー」って言ってた。

ちなみに武蔵小杉のソフトバンクショップね。

 

で、昨日ついにApple Watch3の在庫を見つけたのでわざわざ立川に行って買ってきた。

それで設定しようと思ったら、VoLTEってサービスに加入してないからダメだっていう案内が画面で出た。

法人契約だから、ネットから変更ができなかった。

 

なので、今日あらためてソフトバンクショップに行って申し込みをした。

そしたら、なんかうちの会社は代理店経由で契約をしているから、ソフトバンクショップでは契約の変更ができないと言われた。

なので、代理店に申請してくれと言われた。

 

代理店というか、法人セールス部みたいなところに電話した。

事情を話すと「少々お待ちください」と言われてちょっと待った。

戻ってきた。

「現在、法人契約のお客様にApple Watch モバイル通信サービスは提供していない」と言われた。

「うそでしょ? だってショップとかにも確認したのに?」

「提供していません。使用するなら、個人で契約をお願いします」

 

電話口で怒った。

事前に確認もしたし、2件ソフトバンクショップ回ったけどそんな話一切出ていない。

なんなら、案内ページ(https://www.softbank.jp/mobile/support/apple-watch/data-com/)のデータプラン欄に「法人データシェア」って書いてある。

などなど訴えた。

「ご迷惑おかけして申し訳ありません。一度確認して折り返します」と言われる。

 

数時間後、折り返し来る。

「やはり法人契約ではまだ提供されていないようです」とのこと。

またもや訴えるがなしのつぶて。

「どうしたらいいんですか?」と聞くと

「個人の契約に変えていただくか、個人で新規契約を結んでいただくしかありません」だと。

 

つまり、会社の契約でiPhone持っててほとんどそれメインにしてるけど、使えない。

たかだか350円のApple Watchモバイル通信サービスを使いたいなら、新しくiPhone契約しろとかいいやがる。

ちなみに、会社の携帯を個人の契約にできるわけねえだろがよ。

 

で、とりあえずWebで「法人NG」の記載を一生懸命探すもなし。

え?これどんな罠なの?

なんというか、「公道もちろん走れますよ」って言われて車買ったのに、走ろうとしたら「その車は走れない車ですよ」って言われたというか、いや違うか。

 

むかっ腹で錯乱していい例えが出ないが、これなんなんだよ。

 

ちなみに、法人向けのApple Watch モバイル通信サービスについては現在用意をしているそう。

ただし、時期は未定なのだとか。

しかも、そのサービスがリリースされた時は別に案内はないのだとか。

まあそれはそうだろうよ、あんまりいないからね、そのお知らせ欲しい人。

でもすごくそのお知らせ欲しい人がいますけど、どうするんですかね?

毎日SoftBankのホームページチェックしますかね?

Feedlyに登録しますかね、RSS

 

前々からソフトバンクには腹が立っていて、ようやく個人の携帯は格安SIMに逃げられたんだけど、まさかこんなところで再度怒らせられるとはね。

ああああああああああああああああああああああああああ

 

追記

 

ウェブでいろいろ調べてたら、法人対応したっていう記事を見つけた。

 

http://blogs.itmedia.co.jp/tooki/2017/09/apple_watch_lte.html

 

つまり、電話口の人が対応したの分からなかったってことだろうか?

であれば、怒りが再燃する。

どうしてくれようか。

 

追記2

 

別のソフトバンク関連の場所からも契約可能であることを確認。

これで完全に誤情報であったことが確実。

 

なのでさっさと 契約して終わらせたいけど法人窓口本日と明日は土日で休み。

ぎゃー

 

追記的まとめ

ここからきちんと読める文章を綴っていきたいと思います。

まず結論として、法人契約であってもApple Watch モバイル通信サービスは利用可能です。※平成29年10月1日時点

ただし、この場合の法人契約というのはあくまでも“一般的”なものであり、ソフトバンクさんが言うところの“特殊な契約”では面倒になるよう。詳しく記載します。

Apple Watch モバイル通信サービス加入への道のり

前提として、Apple Watch モバイル通信サービスへの加入にはひとつハードルがある。それがVoLTEオプションへの加入だ。多分、技術的にVoLTEに入っていないとAppleWatchとの通信ができないのだろう。今回はここで躓いていた模様。

“一般的”な法人契約におけるApple Watch モバイル通信サービスの場合

これは個人契約同様、現時点ですでにスムーズな契約が可能。事前にVoLTE(ボルテと読むらしいのを今日知った、恥ずかしい)への加入が必要だが、普通はデフォルトで付帯しているっぽいのでとりあえず試してみるのがよさそう。

ちなみに、法人だからといってわざわざショップへ行く必要はなし。マイソフトバンクへのログインさえできればそのままApple Watch モバイル通信サービスへ加入できる。

ただし、VoLTEへの加入は個人だとマイソソフトバンク上から可能だが、法人の場合にはショップへの来店、もしくは法人窓口への連絡(多分)が必要になる。

というわけで、最初に書いていた武蔵小杉のショップの方の対応は間違っていない。もちろん「契約内容を確認してみないとなんとも言えませんが」というクッションは必要だったかもしれないが、そこをつっこむとかわいそうなので無罪だと思う。愚痴ってしまって申し訳ありませんでした。

“特殊”な法人契約におけるApple Watch モバイル通信サービスの場合

ここで言うところの“特殊”な法人契約というのは、レンタル端末および代理店契約らしい。個人的には何が特殊なのかよくわからないが、ショップの定員さん的には“特殊”なのだとか。

で、この特殊な契約の場合、ソフトバンクショップでできることにかなり制限がかかるよう。第一に、もろもろの契約変更について手が出せなくなる。第二に、レンタル契約についての情報がほとんどなく、やっぱり契約変更等に手が出せなくなる。というわけで、代理店契約の場合は、ほとんど全部の手続きを代理店経由で行わなくてはならなくなる。

ただし、VoLTEの契約自体はソフトバンクのレンタル窓口(電話ね)にて受付をしてもらえる。この番号はわからないが、自分の場合はショップに行ってつないでもらえた。ちなみに日曜日だったけれど問題なし。(法人窓口は平日の17時までというスーパービジネスタイムに連絡をしなくちゃいけないのでハードル高い)

ちなみに、VoLTEに加入できた後は普通にApple Watch モバイル通信サービスへの加入もできる。iPhone上から契約できるので、心配なし。ただし、ショップで全部やってもらおうみたいのはできないっぽいので、自分で調べる必要がある。

本件で起こった問題

何よりも問題だと思ったのは、法人窓口のスタッフの知識不足。自分が問合せをした時、先方の回答は「法人契約の場合、Apple Watch モバイル通信サービスへの提供は行われていない」とのこと。これは完全に間違いだと思うので、ミスアナウンス。普通にクレーム案件。

次に代理店契約の不自由さ。代理店経由で申し込みをしてしまった場合、今回のようにショップではほとんど対応してもらえなくなってしまう。これについては現時点でも揉めているけど、解除することでどのようなコストがかかるのかなどについて詳しく聞こうと思っている。

そして最後にレンタル契約のめんどくささ。とにかく、端末をレンタルした場合は加入できるオプションとかに制限が出るらしい(らしいというのは、そのようにソフトバンクショップ定員さんが言っていたから)。普通に買っておいたほうが契約がスムーズに進む模様。まあ、それはしゃーないかとも思うけど、そんなん知らねーよというのが本音。

あとはとにかく怒りがすごい

というわけで、諸々の問題は解決したわけだけれども、いろいろと怒りが収まらない。小さい男と言われても別に構わない。とにかく怒っている。

  • 法人窓口(というか、ソフトバンク株式会社インサイドセールス部)の対応がひどい
  • たいして調べずに「できない」と言ってしまう恐ろしさ
  • 3時間くらい調べるのにかかったっぽいけど絶対調べてないだろ
  • 結果的にこちらが別チャネルへ動いたことで解決できたが、何だよこの労力
  • 「できない」と言われてそこで引き下がったら、最終的にそのまま諦めてしまっていた
  • 本当は利用したいサービスがあるのに利用できないという不公平さ
  • 個人の契約でiPhone持てとか平気で言ってしまう浅はかさ
  • 2台もいらねーだろばかもん
  • あと、「今、提供できるように準備しています」っていうのもウソ。ウソつかれるのはマジで困る
  • 準備が整うのを仕方ないから待つかーってなってたら、ずっと使えなかった可能性大
  • 法人の窓口平日17時までって何だよ。めっちゃ業務中だぜ
  • ソフトバンクショップの人に怒るのは申し訳ないけど、こういう客が来た時にも対応できるよう情報周知しておくべき
  • 代理店契約の時、ショップ対応がほとんどできなくなるってことちゃんと伝えてほしい。普通にデメリット
  • 端末レンタルだと、どんなオプションが使えなくなるとか説明してほしい。Webで自分で調べなくちゃいけないとくっそ手間

まだまだ言いたいことはあるわけだけれども、かなりむかっ腹が立っている。昨日ちょうどアウトレイジ見た後だから口悪くなりそうだぜバカヤローこのやろー。

まとめ

というわけで、中小企業で代理店経由の端末レンタルをしている人はこういう感じで注意が必要。そもそも法人窓口がもろもろ分かっていない上に、ソフトバンクショップにその情報も降りてきていない。さらに、ショップでは全然対応ができなくなる。

土日全滅。くっそ忙しい平日の17時に申請をして、そこから膨大な時間がかかった上でようやく諸々の手続きが取れるようになる。うーん、法人だから仕方ないって割り切るにはちょっと微妙だ。ちゃんと料金はらってるんだから、ちゃんとやってほしい。「ソフトバンクに質を求めるな、安いんだから」っていう理論はもうほとんど崩壊しているわけだから、きちんと要求をしなくちゃねーと思った。

 

 

「動員の少ないバンドはライブするのを止めてもらえないだろうか」という海保氏の発言はただの炎上マーケティング

というタイトルを付けるとニュアンスが近いかな? と思い煽ってみた。今回の愚痴は以下のブログについて。

kntr.world-scape.net

海保氏が訴えている件を要約すると以下のようになる(と僕は理解した)。

  1. ライブハウスには運営や接客の面で問題がある
  2. これが改善しないのはアマチュアミュージシャンがノルマを払うから
  3. ノルマを払うバンドがいなくなれば質の低いライブハウスは潰れる
  4. 質の高いライブハウスが生き残り、質の高いバンドしか出演できなくなる

極論ではあるが悪くないと思った。だが、「?」もあったのでいくつか書いていこうと思う。

バンドを批判するのはどうなんだろう?

マーケティング的な視点で言えば、今回の切り口は非常に良い。あっぱれだ。海保氏の立場でこう言い切るのは波風が立ちやすくてすごくいい。もちろん、彼もそれを承知で発言しているのだろう。頭がいいなと思う。

だが同時に、やはりモヤモヤとした気持ちにならざるを得ないのは、批判の対象をバンドへと向かわせている点ではないだろうか? だって、バンドというのはライブハウスからしてみればお客さん。どうしてお金を払っている側が非難されなくてはならないのだろうと考えてしまう。と言うわけで、ちょっくらバンド側を擁護してみる。

「ライブハウス・サービス悪い問題」は当たり前

常々僕はこの問題について、どうしようもできないだろうと考えている。それは、バンド側が行うライブが、そもそもビジネスとして成り立っていないからだ。順を追って考えてみよう。

まず、根底にあるのはライブハウスのお客さんがバンドであるということ。ライブハウスは観客からのチケット代金を直接はもらわない。興行主であるバンドからもらうことになる。極論で言うと、商売相手がバンドなのだから、その観客に対してサービスを良くする必要がない。

ライブハウスがサービスレベルを上げざるを得ない状況とは、それはお客さんであるバンドからクレームを受けるか、よっぽど出演バンドが集まらなくて、他のライブハウスと差別化をしなくてはならない時だ。もちろん、これはあって然るべきことだと思う。ビジネス上当然だろう。

しかし、バンド側からクレームが出るということはほぼないと考えられる。これは、力関係が「バンド<ライブハウス」になっているからだ。「もっとキレイな箱だったら集客できるますよ」なんて、口が裂けても言えない。結果として、サービスレベルの向上は行われない。

では、どうしてこの力関係が逆転しないのだろう? それは、見出し冒頭で述べた「ライブがビジネスになっていないから」に他ならない。結局、ライブハウス側が想定するよりも高い売上をもたらすことができない以上、バンド側は何も言えないのだ。さらに、ライブハウス側の立ち位置としては「他にバンドはいくらでもいますからね」ということである。

本当に「他はいくらでもいる」のか?

僕としては、今回これを声大きめで訴えたい。前述のとおり、バンドはライブハウスよりも弱い立場にいる……ように見える。しかし、それがまったくの思い違いということだ。ライブハウスにとって、実は「他」はほとんどいない。

これはライブハウスビジネスを少し考えれば分かると思う。たとえば1組のバンドが毎月1回、イベントに出演してくれたとしよう。一回のノルマが2万円。それに加え、ライブハウスで打ち上げをしてもらえれば、4人組バンドの場合1500円の飲み代で1回6,000円。合計26,000円×12カ月なので、年間で31.2万円の売上だ。

そこまで業界に明るくないのでなんとも言えないが、小規模のライブハウスの年商なんて5,000万円くらいだろう。うち、1,500万円くらいはドリンク代かなと思う。あとは、人気バンドがワンマンをしてくれたりして、いつもより売上が多い日が月に何度かあったとして、それが500万円くらい。すると、残りが3,100万円。先ほどの31.2万円で割ると、つまりライブハウスの経営を支えるのは100組程度のバンドということになる。

これを多いととるか少ないととるかだが、圧倒的に前者であることは間違いない。だって、世の中のバンドの数なんてたかが知れている。これが1万組のバンドがあるのなら話は別だが、さすがにそんなのはあり得ない。

つまりだ。バンド側はもっとわがままになっても問題ないのだ。「あのもぎり、態度悪くて困ります」「今日のイベント、禁煙ににならないんですかね?」などなど。スタッフに対して伝えてしまえばいい。筋さえ通っている意見なら、それで呼ばれなくなるなんてことは、恐らくない。呼ばれなくなったとしても気にする必要はない。今は完全にバンドがライブハウスを選べる時代である。だって都内に700店舗くらいあるんでしょ? もっと待遇の良い箱に出演すればいいのだ。

7〜8割のライブハウスが閉店した後の現実

ここからはちょっと揚げ足取りになるが、海保氏の意見を否定しておく。まず、海保氏の言うとおり、バンドがライブをしなくなれば良いのか? という問題。「そこまで単純ではない」というのが僕の意見だ。そもそも、彼のロジックには矛盾がある。間違いがないよう、引用してみよう。

例えばチケットノルマ分も動員できないバンドが、来月から一斉にライブをやめた場合、どうなるか考えてみてほしい。

少なくともキャパ100〜300くらいの都内ライブハウスは、出演者が激減してスケジュールの7〜8割が空くことになるだろう。

中略

そして当然、ライブハウスが激減するということは、そこに出演できるバンドの数も激減する。

音楽的にも素晴らしく、集客もできる、レベルの高いバンドしかライブハウスに出演できなくなるのだ。

ここがそもそも間違っている。前提条件として、集客ができないバンドがライブをしなくなっているのだから、出演できるバンド数は激減しない。単純に、需要(バンド)と供給(ライブハウス)の割合が同じになるだけだ。

しかし、これまでの需要と供給のバランスは崩れる。現在は供給過多なわけだから、それが減ればライブハウス側は少なからず使用料の値上げを行う可能性もあるだろう。結果、ミュージシャンへ渡る売上が減ることが予想される。うーん、これはちょっと厳しい。

ちなみに、現実的に見ていくと、ライブハウスが減少すると同時に、必ず新規のライブハウスが参入してくる。多分、サービスレベルを落として、箱代を格安で提供するようなところだ。周りの箱の使用料が高騰すれば、格安ライブハウスは必ず儲かる。その後、今の状況に戻るような気がする。

集客・チケットノルマ問題について

さて、次にこの問題。海保氏が問題としているのは、以下の2点だ。

・集客についての努力をほとんどせず、出演するバンドの集客に全面的に頼っているという「ライブハウス・集客しろ問題」

・本来は協力関係にあるはずの出演するバンドからお金を取ることで、商売を成立させているという「ライブハウス・チケットノルマ問題」

この点については、持論として「そこまでライブハウスに求めるのかよ?」という想いがある。この「本来は協力関係にあるはず」という点が、そもそも間違っているのではないだろうか?

ライブハウスは確かにイベントを組んでいる。だが、平日のブッキングライブに関して言えば、これはイベントと言えるような代物ではない。そもそもインディーズミュージシャンを何組か集めただけで訴求力のあるイベントを打つのは無理がある。

結局のところ、イベントの訴求力とは出演者のラインナップでしかないだろう。ちょっと嗜好を凝らしたからと言って、覆せるものではない。多少、人が集まりそうな面白い企画があったとしても、それを毎日続けるの無理に等しい。そういうのは、せいぜい週に1回程度ではないだろうか?

つまり、イベントとは言いながらも実質はそれぞれのバンドの単独公演のようなものなのだ。だから、主催者はそれぞれのバンドなのだと僕は考える。この点を考えると、ライブハウス側にそもそも集客しろだのノルマを課すななどはお門違いなのではないだろうか。

もちろん、最低限の告知をしていないケースなども目立つので、それはそれでどうなの? とも思う。ライブ当日1カ月前なのに、ブッキングライブのメンツが揃っていないからまだ告知が出せないとか言うのは、集客の阻害以外の何物でもない。その点は改めるべきだ。

なので、この問題についてはどちらかというとイーブンなのだと思う。バンド側が自分たちの手で集客をすべきだと思うし、ライブハウス側はその足を引っ張らないように最低限のことだけに気をつけて入ればいいと思う。

海保氏の理想は無理だと思う

最後に、海保氏が語った理想についても考えてみる。

「今夜は暇だから駅前のライブハウスに寄ってってみようかな」というお客さんだって増えてくるはずだ(今は皆無と言っていい)。

これはねー、無理だと思う。だって、すでにライブハウスに行くこと自体がそこまで楽しいものじゃない。いや、それは少し語弊があるか。ライブハウスよりも楽しい娯楽が、世の中には多すぎるのだ。

ハッキリ言って、自分の趣味じゃないバンドのライブなんて苦痛でしかない。何も楽しくない。これがジャニーズとかAKBだったらショーとしてもっと楽しいけど、今どきバンドがただ演奏している光景なんて珍しくもなんともない。それくらい、もうバンドのライブというのは魅力的ではなくなってきている。

暇な人は家に帰ってYouTubeを見る。もしくはチケット代の2,000円をソシャゲに課金する。ちなみに僕の場合は、カラオケに言って自分の好きな曲を歌っているほうが100倍くらい楽しい。好きでもないバンドのライブなんて、その程度の価値しかないのだ。

もちろん、一定数「ライブが好き」という人口はいるだろう。しかしそうした属性の人は、すでにライブハウスに通っていると考えられる。つまり、新規顧客の開拓はもうほとんど無理に近いのだ。

その証拠に、ジャズバーなどで開かれているライブの集客の少なさがある。はっきり言って、ああいうところで演奏しているミュージシャンのレベルはそのへんのバンドより数段上だ。素晴らしさが何たるかの議論を端折ると、音楽的にも素晴らしい。しかし、「暇だからジャズバー行こうかな」とはならない。これは、すでにジャズファンという人数が決まっているからだろう。

むしろ、バンドのライブに通うような客の数を増やしているのは、数多いる集客のできないバンドなのではないか? とも思う。実際に僕の友人は、バイト先の人のライブを見に行き、その後ライブハウスに通うのが習慣になったようだ。彼女はこれまで、大きな規模のコンサートにしか行ったことがない。しかし、“バイト先の知人のライブ”というきっかけによって、ライブハウスへと足を踏み入れたのである。

結果として、誰も悪くない

「動員の少ないバンドはライブするのを止めてもらえないだろうか」という主張は、個人的に好きだし面白いとも思う。だがしかし、それが音楽業界を盛り上げるきっかけになるとはどうしても思えない。もちろん、海保氏も本当にそう思っているわけではないのだと思う。彼が訴えたいのは、それくらいライブハウスをはじめとした音楽シーンが袋小路にある、という警告だろう。そして、ダメライブハウスを淘汰したいという想いだ。

しかし、そもそも根本にあるのは、今回書いてきたとおり、ライブハウスという仕組みにあるように思う。だって、ライブハウスって所詮は「イベントスペース」なんだもの。もちろん、そこで働く人の熱意を否定するわけではないけれど、経営が必要な以上、それをねじ曲げることはできない誰が悪いとかではないんだろうなと思う。

最終的な提案

と言うわけで、だらだらと書いてしまったし何を言いたいのかもよく分からない感じになっているが、結局のところ問題なのは、音楽にお金を使う人が減ったっていう事実でしょうよ。「今はライブビジネスが盛んです!」なんてメディアは言うけど、それは違うレイヤーの話だし、そこにはもっと深い「レコードメーカー」という闇が潜んでいるので、どうしようもできない。

なので自分として言えるのは、「人気になるまでは、そもそも音楽でお金を稼ごうとするなよ」ということ。これがすべての諸悪だと思うんだよね。AbemaTVとか見てもらえば分かると思うが、まずは無料が基本なわけ。で、莫大なユーザーを集めてからマネタイズをするってのが今の時代の主流だと思う。つまり、はじめは無料でたくさんの人に「こんなコンテンツいかがですか?」って音楽を配って、そこで結果が出たらライブとかで収入を得るようにしましょうよ。結果が出なかったら、「このコンテンツではないんだな」と思って修正を加えていく。今はネットで簡単にたくさんの人にアピールできるんだから、それで良いのでは? と思う。

ちなみに、こういう話ってほんと音楽のクオリティとは関係ないよなって感じる。結局売れるミュージシャンなんて、自己プロデュースとマーケティングがうまいやつなんだよな。「音楽的に素晴らしい」とか、多分どうでもいいんだよ。あと、ことライブに関して言えばライブ映えする音楽性ってのがあるので、集客のみの観点で出演者が埋まっていくと、全員派手なロックやらパンクやら、精神異常しゃぶったシンガーソングライターやらになるんじゃないのとか思う。わかんねーけど。

電車で落とし物を拾ったら恥ずかしい思いをした話。

落とし物をよくする。これは完全に自分の過失であり、誰を責めることもできない。落とし物に気づいた時の自己嫌悪たるや、「本当にもうこの世に生きる価値が自分にはないのでは」と思うほどだ。

しかし、今のところほとんどの落とし物が自分の手元に戻ってきている。心優しい方が拾ってくれて、しかるべき場所に届けてくれるからだ。日本はネコババが少ないみたいな動画を見たことがあるが、ほんとにそう。そのたびに、人の優しさに触れ、多大な感謝の念を抱くのである。

そして同時に……


「自分も落とし物を見つけたら、絶対に届けるようにしよう」


と考える。

自分のことを棚にあげると、これはなんてポジティブな連鎖だろう。誰かが誰かの落とし物を拾って届ける。落とし物が持ち主の元へ帰る。持ち主は感謝をし、自分も正しくあろうと考える。これこそまさに、モラルの起源ではないだろうか。

しかし、数ヶ月前にこの“善のループ”を阻害するような出来事が自分に起こった。酒の席で友人に上手に伝えられるよう、ブログに書いておこうと思う。

電車で見つけた落とし物

自分の住まいは武蔵小杉付近。普段は東横線を利用し、出社・帰宅をしている。その日は少し早めに帰宅ができた。だいたい19時くらいだったと思う。この時間帯はそこそこ混むのだが、この日は幸運なことに座れた。

事件の発端は自由が丘駅で起こる。自分の左斜め向かいに座っている推定20代の男性が席を立ち、下車した時だ。彼の座席に、B5サイズくらいの紙袋が置きざりにされた。厚みはそこまでない、平べったい形状だ。自分がそのことに気づいたのは、すでに電車が駅から出発したタイミングだったので、残念ながら声をかけることは叶わなかった。
この時の僕の気持ちとしては「きっと向かいの座席に座っている誰かが、忘れ物として届けてくれるだろう」ということ。これまでの自分の体験から、そうなるだろうと疑わなかったのだ。

しかし、何度停車しても、一向にその紙袋へ手を伸ばす人が現れない。もっとも近くに腰を下ろしているサラリーマンも完全に無視を決め込み(いや、本当に気づかなかったのかもしれないけど)、拾う気配が感じられない。


「仕方のないことかもしれないけど、なんだか悲しいな……」


そんなふうに思っていた。

結局、紙袋は僕の住む武蔵小杉駅まで誰にも拾われることなく、ぽつんと置き去りにされていた。こうなるともう、自分が拾うしかないだろうと考える。端から見ると、まるで僕がネコババをするみたいだ。しかし、そんなことは関係がない。もしこの落とし物が「自由が丘に住む彼」にとって大切なものだったとした、それを拾得物として届けるのは善行だ。自分が少しだけ恥ずかしい思いをしたとしても、この行動には大義名分がある。何より僕は決めていた。

 

落とし物を見つけたら届けなくてはいけない。それが、これまでに自分が受けた恩を返すことなのだから

 

スマートかつ何気ない動作で紙袋を拾い上げた僕は、当然のような顔をして下車する。胸の奥には確かな志を持ち、誰になんと思われようと気にはしない。絶対的に正しいことをしているのだ自分は。手に取った紙袋は、とても軽かった。

拾得物届け出

電車から降りた僕は、一目散に改札へと向かう。早くこの落とし物を届けなくてはならないからだ。もしかすると、「自由が丘の彼」は下車してからすぐに東急電鉄の落とし物センターへ問い合わせをしているかもしれない。そしてその際、まだ届け出がないと伝えられ、途方に暮れているかもしれない。自分にも経験がある。30分おきに落とし物センターへ問い合わせをして、届け出がないかを何度も確認する作業。「ありました」と言われるまでは、ずっと胸がざわつくのだ。そして、「次に問い合わせしてなかったら諦めよう」と考えながら、スマホを握りしめる。いても立ってもいられない心境――それを思うと、自然と歩調が早まった。

改札口には若い女性の職員が他の乗客の対応をしていた。僕はその対応が終わるのを待ち、自分の番が来ると彼女にこう伝えた。

 

「すいません、電車内に忘れ物がありました」

 

紙袋を彼女に差し出す。

 

「ご協力、ありがとうございます。どこに落ちていましたか?」

 

「座席の上に置かれていました。たぶん持ち主は、自由が丘駅で降りていったと思います」

 

「わかりました、ありがとうございます」

 

職員の女性は笑顔で紙袋を受け取った。
そしておもむろに、中身を確認する。

 

 

 

 

 

AVだった。

 

 

 

 

きっと、彼の元には帰らないAV

「すいません! 電車内にAVを落としたんです! 大切なものなんです! 届け出はありませんか!」

そんな問い合わせをする男はいない。きっと、このAVは、しばらく東急電鉄の落とし物センターに保管された後、処分される。彼の元には、帰らない。

冒頭に書いた“善のループ”であるが、こんな体験をすると、なんだかもうどうでもよくなってくる。いや、やったこと自体は正しいことだったんだけど、すっごく恥ずかしかった。もしかすると、あの女の子の職員さんに


「こいつは若い女性に“落とし物”という体でいやらしいモノを見せつけてその反応を楽しむ変態だ」


と思われたかもしれない。いや、そんなことないとは思うけど、可能性は否定はできない。恥ずかしい!!!!!

もうこうなると、ちょっとだけあの「自由が丘野郎」に恨みの感情まで出てくる。

今時、AVをディスクで買うってことはネットとかPCとかに疎いやつなんだろう。厳選に厳選を重ねて買ったはずだ。だって、DVDで買うときってインフォメーションはパッケージ裏くらいしかないもんな! すごい時間と手間をかけたはずだよ!

そのほかの可能性として、忘年会とかでネタとして当選してもらったのかもしれないけどさ! それでも「おいおいやめてくれよ〜」とか言いながら、家でしっかり“使おう”と思っていたんだろ? だったらもっと大切にしなよ! 大切なものだよ、男にとっては!

 

というわけで、男性諸君には今回のような悲劇を繰り返さないためにも、以下を徹底していただきたい。

  • AVを含むアダルト関連商品を持って移動する時は気を引き締める
  • いかがわしい物を購入する場合は通販、もしくは近所に限定する
  • 大切なものは絶対に守り抜くメンタルを持つ

 

帰宅後、このことを妻に伝えたら「いい落語だね」と褒めてもらえた。

ライブ中に中村一義をディスり出したブスの話

先日、中村一義のライブ『エドガワQ2017~ERA最構築~』に言ったときの話。この日はERAという彼のアルバムを再現(名目上は再構築)するという趣向があり、収録曲順に演奏が進むというものだった。

ERA

高校卒業したての頃、後追いではあったが相当このアルバムを聞き込んでいた僕は、長いことこのライブを楽しみにしており、実際に当日もかなり感動しながらステージを見ていた。

ただ、そもそも中村一義の楽曲の中にはライブでの再現を考慮していないものも多く、正直演奏や歌唱に無理がある点も目立った。ただ、そのあたりはファンなので、脳内保管しながら耳を傾けることでカバー可能。きっと自分以外の客も、そういう温かな気持ちで見守っていたに違いないと思う。ちなみに、この日は中村一義の誕生日。昔ながらのファンが集まり、みんなで彼を祝福しようといった趣もあったわけだ。

ライブは2部構成となっていた。前半はERAの再現ライブ。後半は新旧織り交ぜたセットリストが披露された。事件が起こったのは、この第一部のあとに設けられた休憩中だ。

バカ女の声が聞こえる

「見た目が生理的に無理なんだよね〜」

第一部終了後、僕のいた座席の真後ろから、酒やけしたような女の声が聞こえた。

「なんか、曲は超かっこいいのに、見た目がダサいんだよね」

どうやら中村一義のことを言っているらしい。もう少し耳を傾けると、どうやら彼のファッションがお気に召さないよう。

「見た目と曲のギャップがすごくて、目を閉じたまま聴いてたい感じ」

大人げない話ではあるが、正直ここで僕はなかなか腹が立っていた。別にライブを見て何を思おうが人の勝手である。彼女がどんな感想を持とうが、それに対してどうこう言える立場ではない。彼女だって、同じチケット料金を払って会場に来ている。権利は平等なのだ。しかし、わざわざ中村一義ディスるような発言をするべきではない。

この会場にいるほとんどは、昔からの中村一義ファンだ。そもそも、10年以上前に発売されたアルバムの再現ライブに来ているんだもの。古参ファンが多いに決まっている。その会場で、ファンの前で、ネガティブな発言をするべきではない。

正直「おい、うるさいよ」とひとこと言ってやりたかった。ただ、その後第二部がはじまる前に、後ろの客と関係を悪化させるのは得策でないと考えた。この後のステージも自分は楽しみたい。だってファンにとってはプレミアムなライブだし、貴重な休日を使ってお金も払って来ているのである。こんなクソ女のせいで気分を台無しにしたくない。

そんなことを考えていた矢先、どうやら連れの男がこんなことを言い始める。

「でも曲はいいでしょ? オレ、高校生の時にかなり聴いてたんだよね。懐かしいわ」

おお、なんて哀れな男だ。お前は完全に女選びを失敗しているよ。だってそうだろ? お前はきっと高校生の頃に中村一義にハマっていて、ということは結構友達がいないタイプだったに違いない。だって、中村一義を好きなやつって結構クラスで隅っこに追いやられるタイプが多いもの(完全なる決めつけ)。そんな暗い高校時代を支えてくれたのが、中村一義でありERAだったはずだ。そうした想いを持ったまま大人になって、今回のライブのことを知って、はやる気持ちを抑えながらチケットを取ったんだろ? だってこの席は先行抽選販売でしかとれない前から13列目だ。場所だってすごいいい。今思い出したけど、開演待ちの時に「いい席じゃん」って聞こえてきたのは、お前の声だったんだよな?

そんなお前の気持ちを、そのとなりの酒やけ女は踏みにじった。いともたやすく。あまりに浅はかな感想でだ。特に気になるのは「曲は超かっこいい」という発言についてだ。いいか、どんなに贔屓目に見ても、ライブでの中村一義は正直そこまで良くない。しかしそれは、楽曲の問題が大きい。そもそも再現性を考えて作られていないからだ。だから、おそらく初見のお前が理解できるようなものじゃないんだ。なのに「曲は超かっこいい」というのは、気を遣った上でのおせじか、もしくはお前がよっぽどいい音楽を知らないかのどちらかだ。

そんなことを考えていると、男が今度は信じられない言葉を発した。

「でもアレだよね。今聴いてみると、ダサカッコイイ感じかも。もしも今の時代にこのアルバム出てても、オレ聴かないかもな」

 

 

ダサッ!!!!!!!!!
くっそダセーなお前!!!

 

 

ちょっと女にディスられたくらいで、自分の大切なもん覆してるんじゃねえよ。バカか。そうじゃないだろ? 本当は傷ついたんだろ? そのことを素直に認めろよ。そのアバズレに合わせるなよ。今聴いてもかっこいいだろ。今リリースされたとしても買うだろ。言っておくが、ERAは誰もが認める名盤だ。古いとか新しいとかない普遍性を持った作品だ。誰が何と言おうと、それは揺るがない。そのことをわからないお前じゃないだろ?

このとき、僕はなんだか腹立たしさと虚しさと悲しさで胸が苦しかった。音楽は、いろいろな意味で無敵だと思っていたけど、女に気に入られたい程度でその評価が覆される程度のもののようだ。いや、自分にとってはまったくそうではないけど、少なくとも後ろに座っているこの男にとってはその程度のものらしい。

あまりにつらくなった僕は、もうムシャクシャしたのでこのクソカップルの顔だけでも拝んでやろうと思い振り返った。遙か後方の席を確認するような素振りで。

女はメッシュみたいなのが入ったショートカットで、目元のアイシャドウが青く、全体的にダークな色使いの服装をした20代だった。

ちなみに、ブスだ。

こういう格好をしていいのは、スタイルが良い美人でないと決まらない。だが、ブスだ。水沢アリー崩れの顔面だ。中村一義をディスられて怒っていたのも1割程度あるが、それを抜きにしたとしてもブスだ。このブスのために、隣の男は自分のアイデンティティを自ら犯したのだ。

ライブ会場での作法

クソ女がブスであったことは、なんだか心を落ち着かせる鎮静剤になったようだ。ブスが何な言ってら、と思えば、たいていのことは腹が立たないのである。一方、そこそこの美人であれば余計に腹が立つものである。何不自由なく暮らしておいて、貴様に何がわかる! このメンタルブスが! という気概である。しかし顔面ブスの心が汚れてしまうのは仕方がない。いろいろ辛いことがこれまでにあったに違いないと、勝手に思うようにしている。だからもう、今回のことは水に流そうと思った。

しかし、やっぱり口は災いの元だ。前述もしているが、わざわざ中村一義ファンの巣窟であるライブイベントで、悪口を近くの人が聞こえるボリュームで言い放ってはいけない。誰もが安くないチケット代を払ってきている。そしてその料金とは、楽しいひとときを楽しむための対価だ。その権利を奪うことは、何人たりとも許されない。たとえブスが、自分で金を払ってライブに来ていたとしてもだ。

ちなみに、一連の中村一義ディスリが終わった後、女はこんなことを言い出した。

「最近あたしテクノばっかり聴いているんだよね」

だろうな。中村一義知らないくらいだもの。他のジャンル聴いているだろうさ。

tofubeatsとか」

 

オマエゼッタイテクノキイテナイダロ!!!!!!!

 

音楽のジャンルもまともに分からん女に自分の好きなアーティストをバカにされ、せっかく楽しかったはずの一日にシコリが残ったという話でした。